第3章:【Failure Case】
最終更新日:2026年2月27日
採用で「変化対応が重要」なのは、採用代行(RPO)や採用コンサルティングの現場でも共通認識になりつつあります。それでも多くの企業が、新卒採用・中途採用のプロセスを“分かっていても変えられない”。原因は担当者の怠慢ではなく、完璧な採用設計や公平性、報告文化、運用効率といった“真面目さ”が、候補者心理の変化に対する硬直化を生む構造にあります。本章では、その静的プロセスの罠を4つの失敗パターンで整理し、「仕組み」の観点から捉え直します。
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採用活動において「変化対応」が重要であることは、頭では理解していても、実践できる企業は極めて少ない。 なぜか。それは企業の組織構造そのものが、変化を拒むように設計されているからである。 本章では、多くの企業が陥る「静的プロセスの罠」を4つの典型的なパターンとして整理する。これらは決して怠慢から生まれるものではなく、むしろ真面目さや几帳面さが裏目に出ることで発生する現象である。
最も多い失敗は、上流工程(採用企画・要件定義)に過剰なリソースを割き、それで満足してしまうケースである。 「求める人物像」や「コンピテンシーモデル」の定義に数ヶ月を費やし、完璧な採用計画書を作り上げる。しかし、いざ採用が始まると、市場の反応は計画通りにはいかない。
この時、「静的プロセス」に囚われた組織は、「現実」ではなく「計画」の方を正解と見なす。 「応募が来ないのは媒体が悪い」「エージェントの理解度が低い」と外部に責任を転嫁し、自らの設計図(要件定義)を見直そうとしない 。 採用活動における設計図は仮説に過ぎない。実行フェーズでの修正を許容しない「完璧主義」は、変化の激しい市場では命取りとなる。
日本企業、特に大手企業で顕著なのが、「公平性」や「コンプライアンス」を理由に、プロセスの柔軟性を自ら封じ込めるケースである 。
一見、正論のように聞こえる。しかし、採用は「公平な試験」ではなく「人材獲得競争(ビジネス)」である。 競合他社が、優秀な候補者に対して「社長面談」を即座にセットし、特別オファーを出している最中に、「当社の規定では二次面接の結果が出るまで3日かかります」と悠長に構えていれば、負けるのは必然である 。 ここでの「公平性」は、しばしば「担当者が責任を負いたくない」という保身の隠れ蓑として使われる 。思考停止した平等の追求は、卓越した人材を遠ざける結果しか生まない。

「データドリブン採用」を掲げながら、実際には「上司への報告」のためだけにデータを集めている組織も多い 。 毎週の定例会議のために、応募数や歩留まりのエクセルを埋める作業に追われる。しかし、そのデータが「次のアクション」に繋がることはない。
「先週より応募が減りました」
「そうか、来週は頑張ろう」
このような会話が繰り返される会議に意味はない。 データは「過去の言い訳(Report)」ではなく、「未来の意思決定(Insight)」のために存在しなければならない 。変化の兆しがデータに表れているのに、それを「会議の日」まで寝かせてしまうタイムラグこそが、機会損失の正体である。
最後の罠は、プロセスの主語が「候補者」ではなく「自社(運用者)」になっているケースである 。
「面接官の負担を減らすため、面接日は火曜日と木曜日に固定する」
「事務処理を効率化するため、合否連絡は金曜日に一括で行う」
これらはすべて「社内の論理」である。 候補者の心理は、面接直後の「熱量が高い瞬間」にこそ揺れ動く。そのタイミングを無視し、自社の業務効率を優先する態度は、候補者に対して「あなたは重要ではない」という非言語のメッセージを送っているに等しい 。 効率化は重要だが、それが「候補者の体験(CX:Candidate Experience)」を損なうものであれば、本末転倒である。
以上の4つの失敗パターンに共通するのは、「変化への対応」がシステム(仕組み)として組み込まれていないという点である 。 個人の頑張りや精神論でこれらを突破することは不可能だ。必要なのは、変化を前提とし、それを乗り越えるための「構造」である。
次章では、これらの罠を回避し、動的な変化対応を実現するための具体的な技術体系──「3つのエンジン」について解説する。
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